2012-06-01

他人の気持ちを推し量れないという定義はおかしいのではないか


アスペルガー症候群の人達は他人の気持ちを推し量れないと簡単に定義して書いてあるのをよく見るけれど、違和感を感じませんか?

私の知っている人は皆情緒豊かで、泣くし、笑う。確かに、ちょっとした仕草や言動から気持ちが伝わりにくいことはあるかもしれないけれど、それは、そう診断されていない大多数の人には、たまたま暗黙に育てた共通の言葉があって、それを駆使しているからじゃないだろうか。聴覚障害の人には音声言語ではコミュニケーションしにくいように、アスペルガーの人には仕草や言動からは伝わりにくいだけじゃないだろうか。

実際、顔認識がうまくできないとか、脳レベルでわかってきていることがある。そうした子供の場合は、他の方法で相手を知る努力をするわけだけれど、その良い方法を教えてくれる人が回りにいなければ、その子はコミュニケーションが苦手な子として育つことになってしまう。そう、今のアスペルガー症候群の定義は、二次的な障害を言っているだけなんじゃないだろうか。

きっと、アスペルガーの人ならではのコミュニケーション方法があって、それを使いこなせれば、他人の気持ちを推し量れないとか、そんなことはないんじゃないかと思う。この先、アスペルガーの人であってもコミュニケーションしやすい方法がもっと普通に研究されて、広まっていくと期待する。それには、大多数のコミュニケーション方法に頼っている人達からの歩み寄りも必要になると思う。手話を覚えたり、筆談でコミュニケーションを取ろうとするように。

やっぱり、他人の気持ちを推し量れないという定義は正確でないと思う。

2012-02-12

一方的に責められ撤回されたGKB47

GKB47の一方的な騒動には違和感が残っています。言葉は確かに不適切だったと私も思います。本当に軽いのりで、あるいは商業的な思惑を持つ人達の影響を受けていた、だとしたら許せません。しかし、この言葉には深い覚悟を持って自殺問題に取り組んでいる経験豊かな方達の、自殺する人の側に立った純粋な気持ちもあるような気がします。本当のところどうなのかは私には分かりませんが、あまりに一方的に議論は進みGKB47は撤回されてしまったように思います。

委員会では、GKB47と最終決定する際にも反対意見はあったようです。おそらく、これを発表したときの批判も予想は出来ていたでしょう。ところが、最初の小さな反対意見は大きくひろがり、自殺対策に取り組む民間団体からは強い抗議を受け、国会の場でもとりあげられて、反論の機会などほとんど与えられずにこの言葉は撤回させられました。擁護意見は皆無に等しい状況で、何の議論も行われませんでした。 

私は怖かった。私には社会性が無いのかもしれませんが、こうした言葉を許す、あるいはもう少し度量を持って議論できる社会でないと、自殺対策なんてうまくいかないように思います。もっと言えば、言葉を責め、人を責めるこの状況と、自殺者を生み出す社会背景は、どことなく似ているような気さえしました。

沢山の意見の中に「遺族が聞いたらどう思うか」とありました。
答えてみたいと思います。
 「確かに不適切さを大いに感じる言葉ではあったけれど、作ったのは同じくなんとかしたいと願い活動している人達なのだから、失敗であればそれを優しく包み、諭し、次にチャンスを少しで良いので与えて欲しかった。議論もなく徹底的に否定し責め続ける社会は恐ろしく、そんな社会では自殺は止められないと思います。」 


※自殺する人の事を深く考え、誠心誠意取り組んでいる全国の民間団体、あるいは個人がこんなにも沢山ある事を知った当事者の中には、大いに勇気づけられた人も沢山いると思います。抗議の活動を否定するつもりはまったくありません。正しい抗議活動をしていると思います。政府の幕引きの仕方、世の中の意見形成のされ方に疑問を感じて書いているものです。

2011-12-25

米国での割当雇用率制度導入の動き

米国では、2011年12月9日から2012年2月7日の予定で、障害者雇用の改善に向けた新しいルールに対するパブリックコメントが求められています。たくさんのコメントが出るでしょうから、このままということは無いと思いますが、画期的な動きですので、そのハイライト部分の幾つかを紹介してみたいと思います。
  • Utilization Goals:
    7%という雇用率が示されています。米国政府とビジネスをする企業にこれを求めるものです。留意すべき点は、通常、割当雇用率の表現で使われる quota という単語が使われていないことです。むしろ本文中では quota では無いとまで書いてあります。雇用率を割り当てるというのは、機会均等の考えに反するというのがその理由のようです。

    参考 p.50 A utilization goal is neither a hiring quota, nor a restrictive hiring ceiling. Rather, it is an equal employment opportunity objective, and an important tool for measuring the contractor’s progress toward equal employment opportunity and assessing where barriers to equal employment opportunity remain.
  • Data collection:
    全ての社員に対して、雇用前・雇用後に自己申告により障害の有無を把握することを求めています。就労する者は、ここで申告をしておかないと、あとで障害を理由に様々なアクションを取ることができなくなります。雇用後は年に一度再確認することが求められています。本文の中では、これにかかる時間はたったの5分であると説明されています。 self-identification については、ネットで "self-identification form" で検索すれば、現在使われているものなど見つけることができます。これまでは企業によっては任意であったり、サンプル調査だけの実施だったようです。
  • Record-Keeping:
    障害を持つ社員の役職と数を記録することを求めています。(5年間) なぜ役職まで?と思ったのですが、将来、一般の社員との雇用状況の比較をする目的があるようです。
  • Accommodation Requests:
    雇用する際には、その人に必要な就労環境の整備を計画することが求められています。reasonable accommodation という言葉が頻繁に出てきます。何をもって妥当であるのか、相当気を遣っているようです。
  • Outreach:
    米国における三つのタイプの就労を支援する組織との連携が求められています。(例:local State Vocational Rehabilitation Agency, Employer Assistance and Resource Network (EARN), Employer Resources section of the National Resource Directory…) この項目の達成具合は、OFCCPが制裁を科すとなった時のベンチマークの一つとなるようです。
  • Job Listings:
    One-Stop Career Center (日本で言うハローワークのようなところ?) を通じて、あるいは適切な機関を通して、採用募集の職種の一覧を提供する必要があります。
  • Annual Reviews:
    身体および精神の障害者に対して、年に一度の見直しをすることが求められています。
  • ADAAA Updates:
    2008年の ADA Amendments Act (ADAAA) に従うことが求められています。


参考にした記事

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